モンハンワイルズ スラアクにおける高速変形の価値

アルシュベルドを倒した後

先日、「お蔵入りにした」と書いたんですが、やはりもったいないなぁと思ったのでデータを取り直した上でスラッシュアックスにおける高速変形の価値を書くことにしました。いくつかの観点から評価したんですけど、数値で他のスキルよりどの程度優秀かを示すことができているはずです。続きから詳細をどうぞ。

評価の前提

使用したのは先日書いたスラアクのビルドです。簡単にまとめるなら高速変形と達人芸を採用した挑戦者軸の高会心率スラアクビルドです。

まず歴戦王アルシュベルドを4人でマルチプレイした時の動画を解析しました。調べたのは「使用したモーションの名前とその回数」「挑戦者・渾身が発動している時間(逆襲・連撃もついでに)」「狂竜症を克服している時間」「高出力状態の持続時間」「斬れ味の消費量」「戦闘にかかった時間」です。HUDに表示された文字やアイコンで発動から終了までの時間が分かります。

次にトレーニングエリアで高速変形の有無ごとにいくつかの変形攻撃のモーションを解析しました。解析というと仰々しいですが撮った動画をコマ送りしてモーションの境目を目視しただけです。

更に同じくトレーニングエリアで研ぎにかかる時間を測りました。斬れ味「青」になった瞬間に最大まで研ぎきる想定かつ実戦に近い形の流れで動画を撮りました。

あとはいくつかの情報サイトからモーション値を参照させていただきました。

価値の計算

会心率の稼働率の計算

最初に会心率が増加するスキルと狂竜症克服状態の稼働率を計算しました。

スキル稼働率
挑戦者89.8%
渾身99.7%
狂竜症克服状態74.5%

これらのスキル・状態から会心率の期待値が計算できます。武器自体の会心率(0%)と見切りLv3(12%)を足した状態での会心率の期待値は 74.0% でした。

モーションの稼働率の計算

表示されたモーション名を時間軸に並べることで、それぞれのモーションの稼働率を計算しました。主なモーションを表にします。

モーション名稼働率
剣:右斬り上げ16.3%
剣:変形二連斬り15.9%
斧:変形斬り13.5%
剣:左斬り上げ11.2%
剣:カウンター斬り上げ7.9%
フルリリーススラッシュ→螺旋充填斬り5.4%

表にないものと合わせて、変形モーションを含むモーションの稼働率の合計は 38.3% でした。

補足として、高速変形を意識した戦い方をしたので「斧:変形斬り→剣:右斬り上げ→剣:左斬り上げ→剣:変形二連斬り」のコンボを主軸として使用していて、フルリリーススラッシュはあまり使用していません。そもそもが高速変形に寄せたモーション稼働率であることは留意してください。

研ぎにかかる時間の計算

常に斬れ味「白」で戦う前提なので、斬れ味「青」になった瞬間にセクレトを呼んで騎乗中に研いでジャンプして戦闘に復帰する流れを動画に撮って測りました。これは 11秒 でした。実戦では多少の前後があるかと思います。

会心率の期待値とモーションの稼働率とモーション値をかけ合わせる

モーション値とダメージ計算方法の詳細は割愛しますが、会心率とモーション時間とモーション値が分かればダメージの期待値が計算できます。巨戟アーティア武器はスロットが 3-3-3 なので、そこに入れられる装飾品ごとに各武器スキルの価値を比較します。まとめると以下の表になります。

装飾品の候補DPS期待値
速変・破龍珠【3】(使用ビルド)+9.69%(高速変形だけだと+9.19%)
└ 代わりに 超心珠Ⅲ(Lv1余る) / 攻撃珠Ⅲ / 達人珠Ⅲ+3.42% / +2.34% / +2.09%
達芸珠【3】(使用ビルド)+5.64%(研ぎ1回を想定)
└ 代わりに 業物珠Ⅲ / 超心珠Ⅲ(Lv1余る)+5.64% / +3.41%
超心珠Ⅲ【3】(使用ビルド)+5.40%
└ 代わりに 攻撃珠Ⅲ / 達人珠Ⅲ+2.33% / +1.62%

このように「高速変形」は変形モーションを意識して使えば、他のスキルよりかなり大きなDPS増加を得られる計算になりました。「攻撃Lv4」は検証してないですが、比較対象との差は大きめだったので順位は変わらないと想像しています。

ここで狩猟笛「ウォーコンガ」の響玉効果を受けられた場合はどうなるかを追記します。会心率+25%の効果を持つので、稼働率を考慮して会心率の期待値を計算すると 94.3% になります。これによって「高速変形」の価値はほぼ変わらないのですが、「達人芸」と追加分の「超会心」の価値は上がり(約+8.5% / 約+4.1%)、「見切り」の価値は下がります(約+0.5%)。特に「達人芸」は研ぎ回数を1回減らせると11秒を稼ぐことができるのが大きいです。

補足

調べたものの会心率や戦闘時間の直接のロスに関わらなかったスキルの稼働率が以下です。

スキル稼働率
高出力状態46.0%
逆襲57.6%
連撃79.3~83.0%

ダメージ計算は高出力状態を想定しているので追撃ダメージを含んでいますが、追撃ダメージを除いた計算でも高速変形の優位性は変わらなかったです。ちなみに「強化持続Lv3」採用の頃の高出力状態の稼働率は 71% 程度でした。

高速変形で「高速になる」のはどの部分か

モーション時間はコンボ全体で算出していたので上記の結論に影響はないのですが、モーションのどこが高速になるのかが分かりました。

結論として1.3倍高速になるのはスラアクが変形している最中だけです。コマンド入力→変形開始→変形完了→攻撃判定発生→フォロースルーという流れで効くのは 「変形開始」から「変形完了」までというわけです。全ての変形モーションを調べたわけではないですが、この変形時間は高速変形なしで 39フレーム でした。高速変形Lv3で1.3倍高速化すると 30フレーム になり、計算も合います。

つまり、どんなにモーションが長い攻撃でも変形部分の 9フレーム 程度しか縮みません。これが「高速変形を積んでもそんなに速くならない」の正体です。


まとめ

こんな感じでワイルズのスラアク界隈で話題になっていた「他の武器スキルより高速変形を積んだほうが強いのでは?」という疑問に数値的な回答を出せたかと思います。あと個人的には高速化される部分が分かってかなりすっきりしました。

Switch2版モンハンワイルズの序盤体験版が配信されて少しずつアセンダンスが近づいている気がしています。アセンダンスのベータテストか体験版を期待しつつ、腕が下がらない程度のペースで遊んでいく所存であります。

それでは。


参考文献